事前の心構えもなく、急に親の介護という現実に直面した際に感じた疑問や注意点など、
状況は違えど役に立つ情報もあるかとおもいますので簡単にまとめてみました。
原則、本人の申告や申請により発生するサービスのため
まずはどのような援助が受けられるのか知っておくだけでも役に立つと思います。
○ 介護保険制度とは
65歳以上の高齢者を対象とし、介護が必要になった方をサポートする制度
2000年から始まった比較的新しい制度のようです。
40歳以上の方は介護保険料の支払い義務が発生しているので名前や制度自体は
なんとなく理解されている方も多いと思います。
40歳から64歳までの方でも対象となる失病で介護認定を受けた場合、受給が可能です。
○介護保険を使ってどのようなサービスが受けられるのか
介護者に担当者(ケアマネージャー)が付き、必要なサービスなどを
介護度や身体状況、介護者本人、家族と相談しつつ介護プランを作成してくれます。
私の親は自宅での介護を選択したので
- ○自宅の改修 手すりの設置や介護ベット、車椅子など介護用具の準備(月額レンタル)
- ○訪問看護 週に3回 1時間 自宅に看護師が訪問し体調の管理や入浴、軽い運動を含めたリハビリなどを行ってくれます。
- ○ヘルパー 週に2回 1時間 介護者の生活空間の清掃や洗濯、服薬の確認など事前に指定した事を実施してくれます。
- ○デイサービス 通所型サービス 週1回 9時頃から17時頃まで趣味や運動などのレクリエーションやリハビリ、入浴などが行える施設へ通う
他にも必要に応じてケアマネージャーが提案してくれたり、困った事や必要な事に対して介護保険や医療保険でできる範囲での提案を行ってくれます。
■私の場合■ 親は実家で一人暮らし、家族が1時間圏内 私が車で20分程度の場所に住んでおり同居状態ではない、それぞれ結婚、就業があり、家族の状況と親の状態での負担を加味してプランを作成してくれています。
認知症の症状が重いケースや家族の負担が大きい場合は特別養護老人ホームなどの
施設サービスも検討しなければならないですが私の親は病気の関係上、
週1回の通院、輸血が必須、最後を自宅でという思いもあり居宅介護を選択しました。
○ 介護保険の申請方法
まずは市区町村の介護保険のページを調べてみてください。
介護者と同居ではない場合は必ず介護者がお住まいの市区町村での申請が必要です。
各自治体によりサービス提供されるので
例えば、東京都ならどこでも一緒ではなく区や市により対応が異なります。
ステップ1 要介護・要支援認定の申請 (新規)【介護保険】
要介護・要支援認定の申請 (新規)
ますは介護者の介護レベルを調査してもらい 介護度を確定させる事からスタートです。
各区自治体の役所、出張所、地域包括支援センターなどで相談、申請ができます。
■私の場合■ 近隣の特養ホームに熟年相談室(地域包括支援センター)があり
そこで手続きができました。 役所が遠い場合などは事前に確認しておくと
近隣に対応可能な施設があるかもしれません。
認定には 介護者本人の状態を調査する為に調査員が面会に来ます。
その後約30日後に介護度が確定されます。
期間は1年 更新の申請も必要になるようです。
※65歳以上の高齢者には介護保険被保険者証が配布されていますので、申請の際に一旦預け
介護度を記載されたものが認定後に自宅へ届きます。
日頃から親の保険証、銀行口座、印鑑などは可能な範囲で把握しておく事をお勧めします。
ステップ2 ケアマネージャーとのケアプランの相談 【介護保険】
介護認定の申請時に担当のソーシャルワーカーが介護者の状況などをヒヤリングし
ケアマネージャーなどの手配などを行ってくれます。
介護認定が本人調査後約30日かかりますので介護度により
必要なプランを提案してくれます。
■私の場合■ 親が長期入院 コロナの関係で面会ができず、病院から連絡が来た際は
せん妄症状(認知症)と 抗がん剤による免疫力低下による肺炎のための高熱で
危険な状態とのこと。2ヶ月ぶりに会った親の姿をみた時は急激なやつれ方に衝撃を受けました。
入院前、コロナの第一派が収まり、家族でゴルフに行ったりと病気ではありましたが
介護が必要になるなんで夢にも思っていない状況で
原因である癌治療は体力的に難しく、肺炎をなんとかして一時帰宅の提案(自宅で看取る)
このタイミングで介護の申請をしておけばスムーズだったのかもしれませんが
当時は生きて家に帰って来れるかどうかもわからない状態で介護保険の事など全く
意識してませんでした。
幸いにも肺炎が良くなり、意識も比較的はっきりしてきた事、入院には期限があり
あと二週間で少なくとも現在の病院から出なくてはならない状況になりようやく
介護保険の話題が出て、即座に申請の手続きを開始しました。
(一般病棟では入院期限90日との事)
当然ながら、退院して自宅に戻ったタイミングでは要介護認定が出ていない状況でしたが
未確定期間でもサービスを受ける事は可能で、介護認定が出たタイミングから遡って
適用が可能(状況により異なりますので確認しましょう)との事で事前に自宅には介護ベット
車椅子の準備、退院日からのケアマネージャーの訪問や訪問看護師の手配など
スムーズに対応していただきました。
ステップ3 介護認定が確定
介護認定が確定
提出していた介護保険被保険者証の介護度が記載された状態で返送されます。
この介護度により受けられるサービスの強度(金額)が変わります。
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要介護5に向かって支給限度額が増えます。
基本的にはこの範囲内で収めるようにプランを作る事になります。
負担額は収入により異なるようですが就業や不労所得などがなければ
一割負担になるはずです。(要確認)
例えば 要介護1で160,000円の費用がかかった場合
自己負担学は一割負担の場合 16,000円 という計算になります。
限度額を超える分は実費での利用が可能です。
それぞれのサービスにかかる費用も介護度によりことなります。
限度額同様に介護度が高くなるにつれて、サービスの費用も高くなりますので
ケアマネージャーと相談の上、必要なサービスを選択しましょう。
以上が申請から利用までの大まかな流れになります。
【介護保険】まとめ
○各自治体の介護、高齢者支援窓口へ必要書類と申請場所の確認(電話、Webページ)
○介護認定の新規申請 基本は本人記載 代理提出も可能
○65歳以上であれば介護保険被保険者証の確認
○自治体の介護窓口、ケアマネージャー 初めてでも不安なく、丁寧に対応してくれます
○介護認定まで約1ヶ月程度かかる。
○各自治体により別途支援、補助などがあるので高齢者支援の内容をwebなどで確認。
(杖が無料で配布されたり、おむつの購入費用や格安で購入できるサービスなどあり)
本人が自ら申請するケースは考えにくいです。私の親も未だに自分で出来ると思い込んでおり
認知の部分や身体的な衰えはなかなか自分では認め難い部分は理解できます。
本人よりも家族が申請する事が多いはずですので
日頃からのコミュニケーションを行い、いざという時にすぐに行動に移せるように
しておくとよいですね。
日々の生活の中で全く意識してなかったですが、今回の件で
近隣に介護、福祉に関わる施設が沢山ある事に気づきました。
高齢化社会の現実を目の当たりにし、10年後、20年後の自分と
これからの社会がどう変化していくのか他人事では済まない事を実感してます。
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